CORE Reference News 2025年8月号 注目記事

CORE Reference Newsとは】
治験総括報告書(CSR)のユーザーマニュアル『CORE Reference』を作成・公開している欧米のメディカルライターらから成るCORE Reference Teamが、無料公開しているニュースレター(英語)。メディカルライティングなどに役立つ医薬業界情報を欧米・アジアなどから集めて月1回、毎月末に公開。

※本ブログ記事は、クリノスがCORE Reference Teamの許諾を得て、参考用として注目記事を日本語でご紹介しております。正確な内容や詳細は英語原文と各ニュースのリンク先でご確認下さい。本ブログ記事の無断転載・転用は堅く禁止いたします。

 

20258月号の注目記事】
「CORE Reference News Summary」2025年8月号から注目記事をご紹介いたします。

◆PMDA関連情報
(1)WHOは日本の厚生労働省および医薬品医療機器総合機構(PMDA)を、「WHOリスト登録当局」(WHO-Listed Agency:WLA)に指定。WLAは、最高の医薬品国際規制基準を満たす国家機関に付与される。
WHO designates new WHO-Listed Authorities, strengthening global access to quality-assured medical products
※厚生労働省のプレスリリースはこちら

(2)PMDAは日本の医薬品開発・承認の迅速化に向けて、新たな取り組みを発表。海外で承認された新薬の国内導入の遅れなどに対応するため、国際共同治験やリアルワールドデータなどの活用を推進。
Expediting Drug Development in Japan: A PMDA Perspective

◆ACRP(Association of Clinical Research Professionals)
(1)ICH E6(R3) GCPガイドラインについて、ICH E6(R2)からの主な変更点をまとめた対比表を発表。
ICH E6(R2) to ICH E6(R3) Comparison」(PDF)

(2)無料のオンライン臨床研究用語集を発表。臨床研究関連用語を1000語以上収載。
ACRP Clinical Research Glossary

◆欧州委員会(EC)は医療分野のAI活用に関する最終報告書を発表。がん治療や遠隔医療への応用可能性を中心に、課題と今後の展望を、日本を含む各国の先進的なAI導入事例から分析。
Study on the deployment of AI in healthcare: Final Report

◆治験結果の透明性向上に向け、estimandフレームワーク活用の実践的な提言。治験結果報告時の効果的な導入方法とそのメリットを紹介。
Realizing the benefits of the estimand framework when reporting and communicating clinical trial results—some recommendations

◆米国トランプ政権が医薬業界に及ぼす影響
(1)米国医学誌『Annals of Internal Medicine』は、ケネディ厚生長官が要求するワクチン研究論文撤回を拒否。
Exclusive: Medical journal rejects Kennedy’s call for retraction of vaccine study

(2)2025年1月以降、米国保健福祉省(HHS)職員が大量離職。科学者・公衆衛生専門家3000人以上や、規制当局者・安全検査官1000人以上を含め、HHS全職員の約18%に相当する計20,500人以上が離職。
How Deeply Trump Has Cut Federal Health Agencies

(3)米国国立衛生研究所(NIH)所長は、新たな研究優先順位リストが発表される中、既存や申請中の研究も含めすべての研究助成金の見直しを指示。
NIH director orders review of all grants, as new research priorities are announced

(4)米国疾病対策センター(CDC)所長のモナレズ氏は、ワクチン政策を巡ってケネディ厚生長官と対立し、就任1ヵ月足らずで解任。その後任に、ケネディ厚生長官の副長官オニール氏が就任。
White House names RFK Jr deputy as replacement CDC director

 

著者:内山 雪枝(クリノス 代表)
元医師、医学翻訳者、メディカルライター、セミナー講師。
明の星女子短期大学英語科卒業。東海大学医学部卒業。
大学病院勤務後、国内翻訳学校と米国大学院で翻訳を学び、
医学翻訳を30年以上手掛ける。
英文メディカルライティングの教育活動も20年以上継続中。
所属団体:米国メディカルライター協会(AMWA)(1996年~現在)
著書:『薬事・申請における英文メディカルライティング入門』I~IV巻(完売)
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CORE Reference News 2025年4月号 注目記事

CORE Reference Newsとは】
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※本ブログ記事は、クリノスがCORE Reference Teamの許諾を得て、参考用として注目記事を日本語でご紹介しております。正確な内容や詳細は英語原文と各ニュースのリンク先でご確認下さい。本ブログ記事の無断転載・転用は堅く禁止いたします。

 

【2025年4月号の注目記事】

◆ICH E6 GCPガイドライン改訂の対応支援ツールとしてTransCelerate社が「ICH E6 Asset Library」を提供

◆WHOが用語集を2つ発表(いずれもダウンロード可能)

◆厚労省は2025年3月25日に以下の4つの臨床研究関連サイトを国立保健医療科学院(NIPH)から自省サーバーへ移管。
これに伴い、いずれのサイトもドメインの末尾が「niph.go.jp」から「mhlw.go.jp」に変更。
サイトをブックマークしている場合は新URLへの登録変更が必要。

◆ランダム化比較試験(RCT)の結果の論文報告に関する国際的ガイドライン「CONSORT声明」の2025年版が発表

注)ランダム化比較試験(RCT)の治験実施計画書(プロトコル)に関する国際的ガイドライン「SPIRIT声明」も2025年版が発表されました。「CONSORT 2025」と用語やチェック項目の整合性が図られていますので、ご関係者は「CONSORT 2025」と併せてご確認下さい。

◆欧州メディカルライター協会(EMWA)の公式ジャーナル『Medical Writing』2025年3月号は「Rare Diseases」特集。希少疾病関連のライティングの課題や、希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)の臨床試験のデザイン・実施などに関する記事を掲載。

 

著者:内山 雪枝(クリノス 代表)
元医師、医学翻訳者、メディカルライター、セミナー講師。
明の星女子短期大学英語科卒業。東海大学医学部卒業。
大学病院勤務後、国内翻訳学校と米国大学院で翻訳を学び、
医学翻訳を30年以上手掛ける。
英文メディカルライティングの教育活動も20年以上継続中。
所属団体:米国メディカルライター協会(AMWA)(1996年~現在)
著書:『薬事・申請における英文メディカルライティング入門』I~IV巻(完売)
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