【CORE Reference Newsとは】
治験総括報告書(CSR)のユーザーマニュアル『CORE Reference』を作成・公開している欧米のメディカルライターらから成るCORE Reference Teamが、無料公開しているニュースレター(英語)。メディカルライティングなどに役立つ医薬業界情報を欧米・アジアなどから集めて月1回、毎月末に公開。
※本ブログ記事は、クリノスがCORE Reference Teamの許諾を得て、参考用として注目記事を日本語でご紹介しております。正確な内容や詳細は英語原文と各ニュースのリンク先でご確認下さい。本ブログ記事の無断転載・転用は堅く禁止いたします。
【2026年5月号の注目記事】
「CORE Reference News Summary」2026年5月号から注目記事をご紹介いたします。
◆ICH M11専門家作業部会は、ICH M11ガイドライン「電子的に調和・構造化された臨床試験実施計画書」のステップ4最終概要プレゼン資料を公開。パワーポイントスライドを無料ダウンロード可能。
ICH「ICH M11 Expert Working Group issues final overview presentation」
◆小児臨床試験から浮き彫りになった分散型臨床試験の利点と課題
DIA Global Forum「Decentralized Clinical Trials: Flexible or Challenging?」
◆米国FDAはリアルタイム臨床試験(RTCT)の実装に向け、2つのテスト運用(概念実証RTCT)を製薬企業2社と実施中。より大規模なパイロットプログラムを今夏開始予定。RTCTでは、従来の臨床試験と比較して、各開発相(フェーズ)間に生じる「デッドタイム」(空白期間)の短縮が期待される。
BMJ News「US pushes real time clinical trials to eliminate “dead time” in approvals」
◆米国FDAはPurolea Cosmetics Lab社に対し、医薬品製造でのAIの不適切な使用に関する警告書を発出。これは企業のAI利用に関する初の警告書。同社は医薬品の規格書や手順書、製造記録などの作成にAIエージェントを利用していたが、文書の正確性や規制遵守などを誰も確認しておらず、その上「バリデーションが必要だとAIは言わなかった」という理由で、必要なバリデーションも実施しておらず、規制要件(GMP)の重大な違反が複数判明。FDAは、品質部門の人間による確認・承認の必要性を指摘。
FDA「WARNING LETTER: Purolea Cosmetics Lab」
◆過去3年間の査読済み生物医学論文250万件を調査した結果、引用文献捏造の大規模な蔓延と発生の急増が判明。
Lancet「Fabricated citations: an audit across 2.5 million biomedical papers」
◆米国トランプ政権が医薬業界に及ぼす影響
(1)米国国立衛生研究所(NIH)と米国航空宇宙局(NASA)は、これらの政府機関から研究助成金を得ている米国研究者に対し、他国の研究者と共著論文を発表する際に事前に承諾を得るよう非公式に指示。外国人共著者がいる論文を年次進捗報告書から削除するよう、NIHから求められたケースも複数あり。対象となる共著者には、米国で研究する外国人留学生・研究員や、米国での研究後に海外に移住した科学者なども含まれる可能性あり。
Science「U.S. researchers face new restrictions on publishing with foreign collaborators」
(2)米国FDAは、同局の科学者らが新型コロナワクチンや帯状疱疹ワクチンの安全性を示した複数の研究について、結果の公表の差し止めや取り下げを指示。
BMJ News「FDA blocks publication of studies showing covid and shingles vaccines to be safe」
(3)トランプ大統領の精神状態は公務に不適格であるとする声明に、米国の著名な精神科医ら30名が署名。トランプ氏が単独で核兵器の発射権限を有していることは、全世界にとって明白かつ差し迫った脅威であると警告。
BMJ News「Trump mental health: 30 senior US doctors declare president mentally unfit」
著者:内山 雪枝(クリノス 代表)
元医師、医学翻訳者、メディカルライター、セミナー講師。
明の星女子短期大学英語科卒業。東海大学医学部卒業。
大学病院勤務後、国内翻訳学校と米国大学院で翻訳を学び、
医学翻訳を30年以上手掛ける。
英文メディカルライティングの教育活動も20年以上継続中。
所属団体:米国メディカルライター協会(AMWA)(1996年~現在)
著書:『薬事・申請における英文メディカルライティング入門』I~IV巻(完売)
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